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2010年12月6日月曜日

こんにゃくゼリー裁判の判決文

医療裁判ではないのですが、気になる事件のことなのでこちらで書いておきます。

こんにゃくゼリーを喉につまらせて亡くなった子供についての裁判、判決文が出ました。会社側無責の理由について,しっかり書かれていると思います。

会社側無責の理由とは別のことですが、事故当時の状況について、判決文36ページに以下のように書かれています。Cが亡くなった児、Fが祖母、Gが伯母です。
Cは,本件事故当時,当時1歳10か月足らずであることからしても,同人に食物を与える際は,こんにゃくゼリーに限らず,保護者等(大人)が食べやすい大きさに加工するなどし,摂取中はそばについているなどして与えるのが通常であると考えられるところ,本件では,Fは,本件こんにゃくゼリーをミニカップ容器のままCに与え,自らはテレビに見入り,Gは入眠しており,Cが同容器をFから与えられ誤嚥するまでの一部始終を全く知らなかったというのであるから,およそ本件こんにゃくゼリーの通常予想される使用形態とはかけ離れたものであるといわざるを得ず
責めるつもりは毛頭ありませんが、割り箸事故と同様に、保護者の不注意が発端であったと言うことができそうです。

判決文としては枝葉末節な点ですが、裁判所の判断として印象深かった点をあと2つ挙げておきます。まずは判決文36ページ。
Fは,本件こんにゃくゼリーを購入した際には警告表示に気付かず,視力が減退しているため小さい字は見えにくい旨を証言等するが,証人尋問の際には本件事故現場であるF宅の部屋の絵を文字の説明入りで難なく描いていたのであり,Cの所持していた本件こんにゃくゼリーのミニカップ容器の上蓋を剥がすのに苦労したというような事情も見当たらないこと,Cに本件こんにゃくゼリーを与える際には良く噛んで食べるようわざわざ注意喚起までしていることからすれば,Fの上記証言をにわかに措信することはできないといわねばならない。
こういう事実認定の検討は,裁判官の得意とするところですね。

もう1つ、こちらは読んでいて思わず唸ってしまいました。判決文27ページ。
なお,被告らは,本件こんにゃくゼリーの商品名につき,ゼリーではなく,「蒟蒻」畑であり(外袋表面),「フルーツこんにゃく」である(同裏面)旨を主張するが,証拠によれば,本件こんにゃくゼリーの外袋表面には,中央の「蒟蒻畑」という文字のすぐ下に英語で「jelly」と表記されていることが認められることからすれば,被告ら自身,「ゼリー」であると強調してはいないものの,「ゼリー」であること自体は認識しているものと推認されるから,これに反する被告らの上記主張は,採用の限りではない。
的確な判断に恐れ入りました。尤も上記内容は、裁判所の発見というわけではなくて、裁判の中で原告側が既に主張していたことかも知れませんが。

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